今回は、初心者サーファーの方がうねりからテイクオフするために超有効な、バーチカルプッシュパドリングについてお伝えします。

この記事を読んで、バーチカルプッシュを正しく理解して下さい。

先日イケアに行って棚を買ってきました。

皆さんイケアの棚買って組み立てたことありますか?

見た目は簡単そうなので、説明書も読まず組み立てちゃったんです。

その通り簡単でしたね。

ですが、組み立て終わって、所定の場所に設置して、壁にアンカーをつけようとしたところ…

裏の板の上下逆じゃん…

背の高い棚で、本棚なので厚さが薄いため、確実にアンカーは打っておかないと倒れそうな棚なんです。

その棚のアンカーを打つために、バックのボードに穴が開いているんですが、その穴を間違えて上下逆に…

これは観察力の問題なのか、説明書を見ながら組み立てなかったのが問題なのか…

結局裏のボードをはがして(ボードだけは釘で留めるので特に厄介なんです)サイド打ち直し、やっと設置が終わりましたが。

と、今回はただ単に数十分の損で終わりましたが、今日お伝えしたいのは、サーフィンで”取説”を読まないと数年、もしくはサーフィン人生自体を無駄にしてしまいかねないというお話です。

 

バーチカルプッシュパドルとは?

VSCで独自に開発したバーチカルプッシュパドルですが、これは私が6000人以上教えてきて、上級者などのテイクオフに困っていない人と、何年もやってテイクオフがスムーズにできないという方の差を観察して作った波のキャッチ手法です。

このバーチカルプッシュを覚えると、本当にうねりからするする乗れちゃいます。

力のない方でも、浮力のない板でも、面白いようにするする乗れる。

こんなに乗れるのであれば、皆さんにも教えたいということで、先日ライブで詳しくお伝えしたのですが、これが取説だとすると、これを見ないで自己流でサーフィンを上達しようとするとかなり時間がかかると思います。

事実、ファンボードでサーフィンを5年やっているけど、なかなかテイクオフは安定しないというような症状の方は多いですね。(実際にこのような方はVSCで何百人も見てきています)

そんな方でもこれを教えると、数か月後にはテイクオフの悩みは消えて、ライディング系の悩み変わっているくらい劇的変化をもたらす手法です。

ただ、このやり方には”取説”があります。

ただこうやればいいという形だけでは完成しません。

順番に練習をして、順番に覚えると簡単なのですが、先走って独自にバーチカルプッシュパドルを練習しても、違う形になりがちなのでお気を付けください。

 

バーチカルプッシュパドルとはどんな漕ぎ方?

単純に言葉の通り、垂直に押し込むパドリングです。

海底に向かって押し込む感じです。

バーチカルプッシュパドルの漕ぐ方向

バーチカルプッシュで漕ぐ方向

なぜこれで乗れるのか?

実際に実践して、テイクオフができるようになる方でも、そのメカニズムは謎になるようです。

というのも、初心者の方や、中級でも波のキャッチに悩む方は、そもそもの思考が間違えているから、バーチカルプッシュパドルで乗れる意味が分からないそうです。

逆に、おそらく上級者の方でも、自然にやっている動きがバーチカルプッシュになっているだけで、意識して覚えたわけでもないので教えられるという方も少ないと思います。

 

あなたも垂直方向(海底)へパドルで押し込んで波に乗れるとは思わないですか?

私はイメージができます。

これを考えたから当然ですが、バーチカルプッシュパドルは

  • 波のパワーを使える
  • 板の浮力が最大限に活かされる
  • 身体のパワーも最大限活かせる
  • パーリングしない
  • 体力は要らない
  • スピードもいらない
  • 浮力は最小限で十分
  • 練習もそれほど必要ない

まだまだ出てきますが、このようなメリットがあるバーチカルプッシュパドルをやらない方がもったいない!

サーフィンを難しくして、その難しさを楽しみたいなら別ですけど…

もうほんとただ単に海底に向けて漕ぐだけなのですから。

 

サーフィン初心者は自己流でテイクオフは良くならない?

なぜ自己流で頑張っても上達できないかというと、ただ単に感覚の違いですね。

例えば右利きの人もいれば左利きの人もいる。

それは左右どちらかという極端かもですが、体のバランスが、右寄りの人もいれば左寄りの人もいる。

いろんな人が、それぞれいろんな感覚を持っているわけです。

自覚がある場合は(右利き左利きのように)良いのですが、サーフィンの波のキャッチの場合、皆が同じことをやっているつもりが、その感覚の違いで全然違うことをやっています。

単純に波のキャッチで言うと、上級者と一般のテイクオフに悩む方は逆の動きをやっています。

サーフィン初心者と乗れている人の違い

板の角度の違い

私が棚を作るとき、裏面のボードの上下をつけ間違えたように…

ただ単に上下を付け替えればいいわけです。

取説を見ながら。

それを、まず間違えているという認識がなく、私の棚の場合、棚の上からアンカーを打ってしまうという手もあったんですが、それは見えてしまうとかっこ悪いのと同じで、パドリングの漕ぐ方向を間違えていると、力で乗ろうとか、浮力で乗ろうとか、見ていてあまりかっこいいものではないですね。

そのままでも本人が良ければいいと思いますが。

そこで上級者がやっているバーチカルプッシュパドルをすれば、まったく同じ方が、まったく同じ力でもするする乗れちゃうので、見ていて気持ちいサーフィンになります。

その違いは漕ぐ方向を逆にするだけです。

漕ぐ方向が逆なのは、感覚が逆だから、やっていることが逆なのが自己流な人は上手く乗れない。やっていることが正しければ上手くなるというだけで、自己流で上手くなっていない人は自己流で頑張ってもそう簡単には良くならないと思います。(上達に時間をかけたい方はどうぞ)

 

バーチカルプッシュパドルのメカニズム

そこでバーチカルプッシュのメカニズムを紹介します。

イケアの棚は、裏のボードの片側に穴が開いています。

それは、その穴を上側に着けることで、転倒防止のアンカーを棚の中に隠せるようになっているんですが、その穴の位置が下でも、アンカーを下につけられないことはない。

ただし地面から10センチくらいのところ…

高さが180センチある棚の一番上にアンカーをつけるか、下から10センチのところに付けるか?あなたならどっちにした方が転倒防止に役立つと思いますか?

 

当然上に付けたほうが転倒防止という役割を果たす効果が大きいので上に付けたいですね。

アンカーをつけるのが転倒防止の目的なので、転倒防止の効果が高い方を選んだ方が良いですね。

波のメカニズムを知る

波というのは回転運動で岸に向かって進んできます。

その回転運動が岸に近づくと、波自体の速度が遅くなり、回転運動が波のうねりの前に出てきてしまい崩れていくというメカニズムなんですが、この回転運動をして移動している水の塊のパワーを利用するのがバーチカルプッシュパドルです。

転がってくるのが鉄の塊なら嫌でも押し出される(突き飛ばされるに近いかも)のはイメージつくと思いますが、相手が水で、しかもその上に浮いている状態だと、波の斜面しか見えないので、その斜面から降りようとしてしまいます。

例えば腰くらいの波でも、後ろからボードの幅50センチくらいで長さが2mくらいの物体の下で動く水の量は1トン近くにもなります。

それが全部ボードにかかってくるわけではないですが、あなたの体(私なら80㎏ほど)を押し出す力は十分持っています。

ただし、波の構造上、ボードの後ろから押し出していきますし、しかも前というよりは上に押し出していきます。

波に押し出され始めたときボードの挙動はどうなる?

これを考えればバーチカルプッシュの8割はわかったも同然です。

波にテールから押し出され始めたとき、波の高さが変わっていくわけですから、ただ単にテールは上に持ち上げられていきます。

そうです、この時点では数百kgの水が自分の軽いテールを持ち上げていきます。

その後は波が移動しながら、腹のあたり、胸のあたり、それを通り過ぎると頭のあたりとなったころには置いて行かれたとわかるでしょう。

それが想像できる方は、そうなりたくない一心でがむしゃらに漕いで必死に食らいつくでしょう…

一生懸命漕いでいるのになぜ乗れない?

そう思っているかもしれません。

さきほどの棚じゃないですけど、方向を間違えると効果が少なくなり転倒してしまうわけです。

そこでバーチカルプッシュパドリングの出番です。

 

 

バーチカルプッシュはテールを下げる働き

そこでテールが持ち上げられていく瞬間から、バーチカルプッシュを使います。

バーチカルプッシュを正しく使うことで(取説を読みながら)パドリングの効果が最大になり、浮力が最大限活用され、波のパワーをしっかり受け取り、スムーズで安定したテイクオフが可能になるということです。

肩はノーズ寄りにある?

あなたはパドリングをしているとき、肩の位置は、ボードの半分から前にありますか?

これはほとんどの方はボードの前に行くと思います。

バーチカルプッシュは、肩を支点にして海底方向へ押し込むテクニックです。

その動きによって、テールが海底方向へ押し込まれます。

この押し込みがテールを浮かすことを防ぎ、浮かない浮力は前に出されるということです。

これが出来ないと、浮力を上げているのに乗れない…

上級者はこれが出来るから浮力を上げれば上げるほど乗れるので、初心者には浮力があったほうが良いと思ってしまい勧めてしまうんですね。

波は移動しているので、最初はテールですが、板は加速しながら徐々に前側の浮力がある位置へ移動しながら板を前にグイグイ押し出していくのです。

おそらくこれを見ているあなたは、自分の力で(自らの推進力で)加速して前に出ようとしていたのではないでしょうか?

むしろ、テールが持ち上がることで”斜面を滑り降りやすくなる”という勘違いもあったかもしれません。

もうそうなると全くの見当違いです…

完全に自己流ではテイクオフは困り続けるでしょう…

そんな方は特にバーチカルプッシュを意識して、自己流から脱却しないといけませんね。

とにかく海底に向けて漕いでいきましょう。

バーチカルプッシュは、いかにテールを持ち上げられないように、浮力を波のパワーに押し出してもらうか?

これをテイクオフに悩む方でも簡単に再現できる手法なのです。

本当に細かい取説に関しては、数週間にわたって覚えるカリキュラムもありますが、まずはコチラのライブの動画でイメージをつけていただければと思います。

バーチカルプッシュのやり方はこちらの動画から↓

 

さらに詳しく知りたい方は、VSCのオンラインレッスンや、リアルレッスンで直接覚えてください。

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