40代・50代・60代でもサーフィンは上達できる?年齢より見直したい練習の考え方
「40代後半になったけれど、今からサーフィンは上手くなるのだろうか」
「50代になって、前より波に乗れなくなった気がする」。
そんな不安を感じていませんか?

週末に海へ通っていても、パドルで疲れてしまう。テイクオフが安定せず、ライディングにつながらない。
以前と同じようにできないことが増えると、「もう年齢的に難しいのかな」と考えてしまうものです。
長年サーフィンを教えてきたコーチとしてお伝えしたいのは、40代・50代・60代だからといって、上達の可能性がなくなるわけではないということです。
体力の変化や海に行ける頻度は人それぞれです。
それでも、波の見方や身体の使い方、練習の進め方には、まだ改善できる部分が残っているかもしれません。
この記事では、大人のサーファーが自分の伸びしろを見つけるための考え方をお話しします。
この記事でわかること
- 年齢を重ねてサーフィンの上達が止まったように感じる理由
- 上手いサーファーが、自分に合う方法を見つけるためにしていること
- 週末サーファーが練習で意識したいポイント
- 今の年齢に合った目標と、サーフィンの楽しさの見つけ方
なぜ年齢とともにサーフィンが上達しないと感じるのか
以前のやり方が、今の自分に合わなくなることがある
年齢を重ねるなかで、「以前より疲れやすい」「とっさに動きにくい」と感じる方はいると思います。
仕事や家庭の都合で、海に入る回数が減ることもありますよね。
その状態で昔と同じように漕ぎ、同じタイミングで立とうとすると、うまくいかない場面が増えることがあります。ただ、そこで原因をすべて年齢に結びつけると、見直せるポイントまで見えなくなってしまいます。
たとえば波に置いていかれるときも、漕ぐ力だけでなく、波を待つ位置や漕ぎ出すタイミングが関係しているかもしれません。
「体力が落ちたから」で終わらせず、どの場面でうまくいかないのかを分けて考えることが大切です。
自己流の繰り返しでは、課題に気づきにくい
「サーフィン歴は長いのに、なかなか上手くならない」という相談もよくあります。経験年数が長くても、自分の課題がわからないまま同じことを繰り返していると、改善のきっかけをつかみにくくなります。
また、人から教わった通りに練習していても、
「なぜその動きをするのか」
「自分のどの課題に必要なのか」
がわからなければ、状況に合わせて使うのは難しいものです。
これまで結果が出なかったことだけで、自分の能力を使い切ったとは判断できません。方法を整理すると、まだ取り組めることが見つかる場合があります。
上手いサーファーは何が違うのか
自分の条件に合わせて、工夫している
上手いサーファーを見ていると、完成した動きに目が向きます。しかし、その動きにたどり着くまでには、自分に合う方法を探す工夫があります。
- 自分の体力や身体の動かしやすさを把握する
- よく入るポイントの波の特徴を知る
- 使うボードの特性に合わせる
- うまくいった理由と、失敗した理由を考える
こうした条件を踏まえて、「自分はどうすれば乗りやすくなるか」を探しています。だからこそ、上手い人の動きやアドバイスを参考にするときも、その方法が自分の状況にどう当てはまるのかを考えてみてください。

プロのピークと、自分の伸びしろを重ねない
トップ選手の年齢や全盛期を見て、「自分の年齢ではもう伸びない」と感じる必要はありません。長年、高い水準で技術を磨いてきた選手と、これから基礎を整理するサーファーでは、改善できる部分が違うからです。
たとえば、波をキャッチするタイミングや立ち上がりの動作に課題があるなら、そこを見直す余地があります。若い頃の体力を取り戻すことだけが、上達への道ではありません。
40代・50代・60代から改善するためのポイント
1.上達を止めている場面を一つ見つける
まずは、「サーフィンがうまくいかない」を、具体的な場面に置き換えてみましょう。
- パドルしても、波のスピードに合わせられない
- 波はキャッチできるが、立つときにバランスを崩す
- テイクオフはできるが、横へ滑り出せない
- ライディング中に身体が固まり、動けなくなる
同じ「乗れない」でも、つまずいている場所が違えば練習の内容も変わります。週末サーファーのように海に入れる時間が限られている方ほど、次の海で確かめたいことを一つ決めておくと、振り返りやすくなります。
2.「こうしたらどうなる?」を試して、確かめる
課題が見えたら、小さな仮説を立ててみてください。たとえば、「波を追いかけ始めるのが遅いのかもしれない」と思ったら、周囲を確認しながら、漕ぎ始めるタイミングを意識してみます。
そして、うまくいったかどうかだけでなく、「以前より余裕があったか」「どこで遅れたか」を振り返ります。一度にいくつも変えるより、意識する点を絞ったほうが違いを確かめやすくなります。
考える、試す、振り返る。この繰り返しが、自分に合う方法を見つける手がかりになります。
3.今の自分が楽しめる目標を決める
上達の目標は、大きな波に乗ることや、難しい技を決めることだけではありません。
- 自分に合った小波で、安定してテイクオフする
- 波をキャッチしてから、慌てずに立ち上がる
- 今までより長く、横へ滑れるようになる
- 無理のないペースで、一本一本を楽しむ
以前より大きな波に入らなくなったとしても、得意な波で安定感が増していれば、それは大切な成長です。年齢にかかわらず、その日の体調や海の状況に合う範囲で目標を考えましょう。
4.「できたら楽しそう」というイメージを持つ
今回、特にお伝えしたいのがこの点です。「もっと上手くなったら楽しめるのに」と考えていると、できないことばかりが気になってしまうことがあります。
そこで、「あの波を一本、気持ちよく横に滑れたら楽しそう」「立ち上がりに余裕ができたら、景色を見る時間が増えそう」と、少し具体的に想像してみてください。
やってみたくなる。試して、少し変化が出る。すると次も試したくなる。そんな楽しさの積み重ねが、練習を続ける力になると私は考えています。

楽しもうという気持ちから
よくある間違い
できない理由を、すべて年齢にしてしまう
体力の変化を踏まえることは必要です。ただ、「50代だからテイクオフできない」と決めつける前に、波の選び方や動き始めるタイミングなど、確認できることがあります。まずは原因を一つずつ整理しましょう。
ボードの浮力を上げれば、すべて解決すると考える
浮力のあるボードが助けになる場面はあります。一方で、ボードを替えてもうまくいかないなら、技術面も合わせて見直したいところです。
浮力の大小だけで判断せず、自分の技術や体力、乗りたい波に合う道具を選びましょう。ショートボードに乗ることだけを、上達の基準にする必要もありません。
動きの理由を理解せず、見た目だけをまねする
上手い人の姿勢をまねしても、その動きをする場面や目的がわからないと、再現が難しくなります。「どんな状況で、何のために行う動きなのか」まで考えることが、自分の練習につなげるポイントです。
VSCの考え方
VSCメソッドでは、波・ボード・身体の関係を整理し、「なぜうまくいかないのか」「何を変えればよいのか」を理解することを大切にしています。
たとえば、テイクオフを見直すための「水平テイクオフ」や、ライディングでの身体の使い方を考える「ツイステンション」も、形や名前を覚えるだけで終わらせず、自分の課題と結びつけて学ぶことが大切です。
長年の指導では、60代から取り組んで波に乗れるようになった方や、71歳からショートボードに挑戦し、条件の合う波で乗れるようになった方もいました。これは個別の指導事例であり、同じ結果をすべての方に約束するものではありません。それでも、年齢だけで可能性を決めないことの大切さを感じています。
コーチとして目指しているのは、動作を伝えることに加えて、
「自分にもできるかもしれない」
「次の海で試してみたい」
と思える道筋を、一緒に見つけることです。
まとめ
40代・50代・60代からのサーフィンでも、波の見方や身体の使い方、練習の進め方を見直す余地はあります。
- うまくいかない原因を、年齢だけで決めつけない
- 今つまずいている場面を見つけ、一つずつ試す
- 自分の体力や環境に合う目標を持つ
- 「これができたら楽しそう」というイメージを大切にする
次に海へ行くときは、「今日はこれを確かめてみよう」と、一つテーマを持ってみてください。小さな発見や変化が、これからのサーフィンを楽しむきっかけになるはずです。
今回解説した内容は動画でも詳しく解説しています。
実際の動きやイメージを見たい方は、こちらの動画も参考にしてみてください。
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