サーフィン初心者の方の多くは
パーリング
に悩んでいると思います。
実際に私がレッスンを担当する場合、悩みを聞くと多くの方がパーリングは一回の海でも数回、下手をすると乗れたと思うとほとんどがパーリングという方も少なくないと思います。
パーリングとは?
パーリングとは、波の角度がつきすぎて、ノーズ(ボードの先端)から波の斜面の下部に刺さってしまい転んでしまうという状態です。
このように波に乗り遅れて転んでしまうという方は、上級者と何が一体違うのでしょうか?
もっと早く乗れればパーリングはしない?
簡単に言えば、波の斜面が緩いところでテイクオフできれば転ばないということですね。
って、それができたら苦労しないよ…と思う方も多いと思います。
まず、波の斜面が緩いところで波をキャッチして立ち上がるのは、初心者の方の傾向としては、
- パドリングが弱いからそれは難しい…
- 波が見つけられないからどうしても追いかけるのが遅れる…
- そもそも周りが見えていない…
- 夢中で漕いで気が付くと遅れている…
そんな方も多いでしょう。
上級者はなぜ波に合わせられるのか?
まずはここを考えると良いです。
なぜ上級者は波のうねりに前後左右が合わせられるのか?
これはVSCではかなり上達につながるポイントで、上級者は波が見えているから、波が見つけられるくらいの予測能力があるから乗れるんだ。と思う方も少なくないはず。
いやいや、ちょっと待ってください。
どんな上級者でも、最初は皆さんと同じです。どこかでその能力が身についてきているのです。
では、どこで、どのように、何をやったら?そんなことが可能になったのでしょうか?
サーフィン初心者がうねりから乗るためのコツ
そこで、今回は【90秒でわかる】サーフィンの知識さんがこれに答えてくれています。
結論から言うと、
【もっと厚いところを追え!】
ということです。
波を追いかけ始める時点で遅れている
まずは冒頭の参考動画から
すでに数人がテイクオフしていますね。
もうこの時点ですでに、上級者の方が乗っている風景とは違っていますね。
もしこの波を上級者が乗っていたら、すでにもう走っているくらいの波がブレイクしてしまっていますね。
この画像を見ると、まだ立ち上がり始めているという状態。
すでに崩れてしまっています。
しかも1つのピークに5人も追いかけてしまっています。
この時点でも上級者だと、波の状況を判断したら、誰が優先権があり、誰が乗るべきか?はわかるのでこのように多人数で追いかけるということはないのですが、それも遅れて崩れかけるような波のポジションで5名も追いかけてしまっています。
このあとは冒頭の画像のように崩れかけているのに乗ってしまっています。
今回はルールやマナーの部分は置いておきましょう。
初心者サーファーは乗る前からわかる?
これもよくある傾向ですが、初心者サーファーの方は、乗る前から初心者だとわかってしまいます。
まずは先ほど書いた、優先権や波取りに有利なポジションなどが上級者だとわかるので、乗れない波というのは早めに気づきます。
(思ったよりも掘れてきそうで乗れないとわかるポイントが早い)
そして、追いかけるのが遅い!
すでに、
『今から追いかけたら崩れちゃうよ?』
というところで追いかけ始めたりしますね。
特に今回紹介している動画では、遅れたポジションで1つの波に5名です…
これはその前の波が入ってきた場面ですが、おそらくこの波を上級者が追いかけていたら、この黄色いゾーンのトップの(波の一番頂点)ですでに追いかけて加速していると思います。
見るからにすでに波が立ってきてしまっています。
この時点でこれだけ岸側にいたら、おそらく掘れちゃうだろうなと裏の波に照準を切り替えたり、さらにショルダー側(波のピークの外側)へ移動して、波の外側から乗ろうとするはずです。
上級者サーファーは基本的にうねりのできるだけ厚いところを狙う
私も含めて上級者の行動は、できるだけ厚いところからテイクオフすれば、できるだけ早くテイクオフすること(時間的に)が可能になり、より優先権を持てると思っています。
そして逆に、掘れているところで焦って立っても良いライディングはできないと直感的にわかっています。
その結果、上級者サーファーや、上級者サーファーになる途上のサーファーは、
厚い波を追いかけて乗れなくてもがっかりしない
というのは傾向としてありますね。
正確に言うとがっかりはするのですが、初心者のそれとは違うという意味です。
初心者は、どちらかというと厚いと置いて行かれるという損失感や、厚いから乗れないという諦めも入っていて、結局は自分が乗れるであろうという角度感の波を狙ってしまいます。
『いやいや、掘れたところを狙っているわけじゃないんだ』
という声も聞こえてきそうですが、結果的に掘れたところに行ってしまっています。
これはいつもメンバーの方には言っているのですが、事実を確認して、
【どうやっているか?】
ではなく
【どうなっているか?】
を考えましょうということなんです。
上級者と同じように狙っている。
上級者と同じような角度でテイクオフしようとしている。
それはわかるのですが、実際は掘れたところ(波の角度がきついところ)に行ってしまっています。
それも今回の動画の参考動画を見ると明らかですが、5人でおいかけて誰一人途中でやめていない…
この位置で追いかけること自体に”違和感”を持てるようにならないとなかなかサーフィン上達の道は開けていきません。
先ほど書いた上級者ではなく”発展途上の上級者”というのは、上級者になることになると思われる人ですが、そのような方は見ていると、乗れるとは思えなくても厚い波を追いかけるという行動をしています。
今は乗れなくても、いずれは上級者のようにここから乗るんだ!という意志が強いのでしょう。
諦めもせず何度も追いかけます。
これはVSCでは
【素振り】
と呼んでいて、練習方法の一つにもなっています。
上級者になる方は、この素振りを自然にやっているんですね。
本人は自覚はないと思いますが、乗れなくてもいいからとにかく追いかけていくということを繰り返しています。
サーフィンの上達のヒントは失敗にしかない
これは本当に言えることで、特に
- 波を見極められるようになりたい
- うねりから乗りたい
- もっと波に乗りたい
と思うのであれば、この素振りを繰り返して、失敗から多くを学んでいく必要があります。
どうも初心者の方は、追いかけた先に乗れないとがっかりするようで、そのため乗れないかもしれない波は追いかけません。
その乗れないかもしれないというのは、タイミング的に上級者などが追いかけるような、さすがに乗れるとは思えない、まだ角度の少ない厚い波ということなんです。
ということは厚い波を追うこと?
そうです、とにかくサーフィン初心者が上達するためには厚い波をいっぱい追うことです。
上達のヒントは失敗の中にしかありませんが、同じ失敗を繰り返していけばいいというわけではありません。
同じ失敗を繰り返していけばどんどん慣れてくるということではなく、ずれたタイミングを微調整しながらぴったりのタイミングに合わせていくことなんです。
例えばバッティングセンターで30球打てるとすると、1回目打てなかったら諦めてボックスから出ますか?
次こそは!
次こそは!
って最後まで振り続けますね。
それも同じタイミング、同じ場所に、同じ振り方で振らないですよね?
失敗の経験をもとに、そのデータを活かして変化させていくと思います。
上達にはそれが必要なんですが、なぜかサーフィンとなると、乗れなかった場合の損失感が大きいのか、数本で諦めてしまうのか?が謎ですが、とにかく追いかける本数は、これをいうと失礼かもですが
【万年初心者】
の方の傾向でもあります。
昔ナポレオンという方が
『不可能という文字は愚か者の辞書にしかない』
と言ったそうです。
諦めてしまったり、無理だと思ったり、不可能だと思い込む。
それはご自身の考えというだけで有って、私たちVSCコーチは誰もそんなことは思いません。
それは、ほとんどの皆さんが、もともと持っているポテンシャルを過小評価しているからです。
これに気付いた人は必ず上達します。
うねりからパーリングせずに乗るコツは?
最後にコツをお伝えしますと、うねりからパーリングせずに余裕をもって乗るコツは
【自分では乗れないと思うくらい厚い波(角度の甘い波)を追いかけまくる!】
これです。
先ほどのバッティングセンターのように、振り続け、工夫し続け、無理だとあきらめてボックスから出ない!
これだけです。
これは誰でもできますね。
だから誰でも上達します。
あなたのポテンシャルを活かしきりましょう!
もし必要な知識、欲しい知識があればVSC-TVにヒントがいっぱいあります。
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