30年サーフィンを教えてわかった「上達する人の条件」
サーフィンはどれだけ続けていても奥が深く、何年経っても「もっと上手くなりたい」という気持ちが湧いてくるスポーツです。では、実際に長く続けながら確実に上達していく人には、どんな共通点があるのか──。
30年以上レッスンに携わり、1万人以上のサーファーを見て研究してきた中で、一つだけハッキリ言えることがあります。
■ サーフィンが上達する人の共通点は “時間の使い方” がうまい
うまくなる人は、センスがあるとか、体力があるとか、若いとか──そういうことではありません。一番大きいのは、1時間の海の時間をどれだけ濃く使えるか という点です。
波が良くて20本乗れた日でも、波が悪くて5本しか乗れなかった日でも、上達する人は「乗れなかった時間をどう使うか」を必ず考えています。
反対に伸びづらい人は、ただ漫然と同じ時間を過ごしてしまう。これだけで成長スピードに大きな差が出ます。

■ “基礎” を軽視しない人は確実に伸びる
パドリング、テイクオフ、ポジション取り──どれも地味ですが、サーフィンの基盤を作る大事な部分です。
上達する人ほど、基礎を一度身につけても何度も戻る。
「手のひらの向き」「胸の位置」「漕ぎのリズム」など、本当に細かいところにまで意識を向け続けます。
実際、基礎を大切にするタイプの人は、例外なく上手い。
プロの世界でも同じです。野球・サッカーなど、どんな競技も一流ほど“基本”を疎かにしません。サーフィンもまったく同じなんです。
■ 多くの人がつまずくポイント
“やっているつもり” と “実際の動き” のズレ
サーフィンの難しさは、自分の動きを客観的に見れないことです。
海では撮影が難しく、ほとんどの人が「感覚」だけを頼りに練習しています。
でも、感覚ほど当てにならないものはありません。
「水平に漕いでいるつもり」が、実際は傾いていたり、
「押しているつもり」の手のひらが、全く水を捉えていなかったり──。
このズレを修正しない限り、何回やっても同じところで止まってしまいます。
だからこそ、VSCではメソッド化し、誰でも段階的に修正できるようにしています。
自己流のまま10年費やすより、正しい方法で1年積み上げた方が圧倒的に伸びるのはこのためです。
■ “試行回数が多い人” はとにかく強い
上達する人にはもう一つの共通点があります。
それは 試行回数が圧倒的に多い ということ。
・この角度はどうだ?
・もう少し体重を前にしたら?
・手のひらはもっと深く?
・位置を5cm変えたら?
こんな小さな調整を、波ごとにどんどん試す。
うまくいった感覚・うまくいかなかった感覚を蓄積していく。
やればやるほど、「これは正解に近い」という肌感覚が研ぎ澄まされていきます。
この習慣こそ、うまくなる人が持っている“才能”の正体です。
決して生まれつきのセンスではありません。
■ サーフィンが “もっと楽しくなる瞬間”
私自身、サーフィンを始めて3ヶ月目で初めて波のトップで当て込んだ時、
後ろ足の裏に「バチン!」と力が返ってきて、そこからスッと降りていく──
あの感覚は今でも鮮明に覚えています。
サーフィンが一気に楽しくなった瞬間でした。
多くの人も、
「今日は今までで一番長く乗れた」
「初めてトップで返せた」
そんな瞬間が必ず訪れます。
上達すれば、サーフィンはもっともっと楽しくなります。
そしてその楽しさは年齢に関係なく、いくつになっても味わえるものです。
■ “サーフィン寿命” をどう伸ばすか
私は今年53歳ですが、サーフィン寿命はまだ20年あると思っています。
70歳までライディングを楽しむのが目標です。
だからこそ、みなさんにも
「ただ長く続ける」ではなく「気持ちよく続けられるサーフィン寿命」
を手に入れてほしい。
そのためには、
・自己流のまま惰性で続けない
・間違った動きを10年続けない
・正しい動きを早めに知る
・試行回数を増やす
・基礎を大事にする
これだけで、楽しめる年数は大きく伸びます。

どんな板でもどんな波でも楽しめる!
■ まとめ:サーフィンは “時間の濃さ” で決まる
サーフィンが上達する人は、
海の時間を濃くし、基礎を重視し、常に試行し続ける人。
そして何より、
サーフィンが好きだという気持ちを大切にしている人
です。
このブログが、あなたのサーフィン寿命を伸ばし、
これからの海の時間をもっと豊かにするきっかけになれば嬉しいです。
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