サーフィン級認定とレベル分布の考え方:2.5級を目指すために必要な視点
皆さんこんにちは。
今回は「級認定」や「大会」を視野に入れた、サーフィンにおける“レベル的な位置づけ”や“上達の道筋”についてお話しします。
級認定を受ける人に限らず、自分の実力を把握して今後の目標を立てたい方にはぜひ参考にしていただきたい内容です。
■ 昔の2級=ライダー枠レベル
私がショップを経営していた当時、2級は「ライダー」としてサポートを受けられるレベルとして扱われていました。年間1本のボードやウェットスーツが支給(または貸与)されるような、いわば「上級者」の入り口です。現在の制度では多少変わっているかもしれませんが、「サーフィンが上手い」と認知されるレベルの目安としては今でも妥当だと思います。
■ 目指すべきは“2.5級”レベル
私はVSCで、生徒さんに”2.5級”を目指すことを提案しています。これは、2級には届いていないけど、3級以上のスキルを持つという中間レベルです。
なぜこの考え方が大切かというと、
自己流で曖昧なまま進めるよりも、自分の現在地を正確に知り、それに合った練習をすれば、無駄な遠回りを避けられるからです。
■ ABC評価で自分の位置を知る
各級の中でも、「A(余裕で合格)」「B(数回で合格可能)」「C(まぐれ合格に近い)」とランクを分けて考えると、自分の課題や伸ばすべきポイントが明確になります。
例:2級のA・B・C
- A:1級も視野に入る。実力的には2級は余裕。
- B:安定していれば合格可能。数回チャレンジすればOK。
- C:波や運が良ければまぐれで受かるレベル。
この考え方は、3級や4級にも当てはまります。5回受けて合格できない場合は「C」と見なし、一度立ち止まって自分に足りないテクニックを洗い出すことをおすすめします。

級に対しての3つのレベル
■ 素直に「テイクオフ」が最重要
どの級でも共通して重要なのが「テイクオフ」。特に3級・4級・2級のC〜Bレベルまでは、テイクオフの失敗でほぼすべてが決まると言っても過言ではありません。
- 抜けられる波を外してしまう
- ポジションがズレて降りテイクになる
- 無理な掘れた波で焦ってミス
これらは全て、「テイクオフで何を意識すべきか」が足りていないことから起こります。
そもそも
合格するワザが出せる波に、技が出せるポジションから乗れなければプロサーファーでも受かりません
■ 2級以上は“ライディング全体”の完成度が問われる
2級のBやAレベル以上になると、テイクオフだけでは通用しません。ライディングの質が重要です。
- ファーストターンに入るまでの姿勢(JSGの乗り方)
- 頭の位置と体の安定感
- 板を垂直方向に使っているか(踏み重視のターン)
つまり、「うまく見せる技」よりも、波のエネルギーに乗って、ボードを確実にコントロールしながら最後までつなげるかが評価の対象になってきます。
波に乗らされている感、板に乗らされている感のままでは受かりません。

自分の意思でボードコントロールが出来ることが条件
■ 15分・ポイント固定という現実
認定試験は“15分間・指定されたポイントで行われる”というルールがあります。フリーサーフィンで調子が良くても、本番で波選びを間違えたり、ダンパーに突っ込んだりすれば当然評価は下がります。
そのためには:
- ポジション取りの正確さ
- 一発で決める集中力
- “波を見る力”を常に磨く意識
これらを平時のサーフィンから養っていく必要があります。
■ Cで何度も落ちるなら、受験は一旦ストップ
2級に何度もトライしているのに合格できない…という方は、一旦中断するのも手です。
- 5回以上受けて不合格 → 「今はCレベル」と自覚する
- 目標を「Bレベル」に再設定
- 足りない技術・判断力をピンポイントで鍛える
試験は“運”ではなく“実力”。勉強と同じで、点数が届かないなら何かを変えなければいけないのです。
■ まとめ:どこにいて、どこを目指すか?
- 今の自分は何級?
- その中でもA/B/Cどこにいる?
- どのレベルを目指したい?
- 必要な課題は何か?
この4つを自分の中で明確にすると、サーフィンの練習の質が一気に上がります。試験に受かるためだけではなく、本当の意味で“海で通用するサーファー”になるための自分チェックとして、この考え方をぜひ活用してください。
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