「あ~また乗れなかった…」

海に入っていて、こんな風に感じたことはありませんか?

特に40〜50代からサーフィンに本気で取り組もうとしている方にとって、波に乗れるチャンスを逃してしまうのは悔しいものですよね。実はその原因、体力や筋力ではなく“波に対する体の使い方”にあるかもしれません。

波が来るときどうやって漕いでる?

今回は、VSCメソッドで近年進化した「バーチカルプッシュ」の技法を中心に、うねりから自然に滑り出す方法をご紹介します。


■ 上級者はなぜ沖から厚い波に乗れるのか?

上手い人ほど沖から、まだ崩れていないうねりからスーッと乗っていくのを見たことがあると思います。彼らがやっていること、それはただ一つ——「厚いところから乗りたいから、そうしている」のです。

掘れた波ばかり狙っていると波取り競争にも巻き込まれますし、焦って立ち遅れるリスクも高くなります。

だからこそ、厚いうねりから、余裕を持って滑り出す技術が求められるのです。


■ 初心者がやりがちな“逆効果”の動き

うねりに乗れない初心者の多くは、以下のような動きをしてしまいがちです:

  • 顎をつけて前荷重にする
  • とにかく力任せに漕ぐ
  • 波に乗る前からバタ足を始める
  • ノーズを無理やり下げようとする

これらは一見「頑張っている」動きに見えますが、実は波のパワーを逃してしまう原因になります。板のテールが波に持ち上げられてノーズが刺さる、そんなパターンに陥ってしまうのです。

水しぶきを上げて乗ろうとしていませんか?


■ 最新メソッド「バーチカルプッシュ」で変わる!

バーチカルプッシュとは、波のパワーを板にしっかり伝え、自然に前へ滑り出すためのテイクオフ補助テクニックです。VSCではこれを「水平テイクオフ」の基礎とし、年齢に関係なく、誰でも習得できるものとしてレッスンしています。

● 具体的なやり方

  1. 波が後ろから近づき、板のテールが持ち上げられ始めたとき、手のひらで真下に板を押し込む(バーチカルにプッシュ)
  2. 顎をつけず、視界を波の走りたい方向のフェイスに保ち、力まず自然体で構える
  3. 板の浮力と波の力が合わさり、すーっと前へ滑り出す感覚が出てくる

このとき大切なのは「漕ぎ」ではなく「感じる」こと。

波のエネルギーを板に乗せる意識を持つことで、無駄な力を使わずテイクオフできます。


■ 間違えやすい“プッシュダウン”との違い

「押し込む」と聞くと、ノーズを下げて波に滑り出すイメージを持つ方も多いですが、それでは確かに滑り出すのですが波に乗るのとは違います。

ノーズを下げて滑り出す動きだと、滑り台と同じで、角度のある波にしか乗れません。

角度のない厚いうねりから乗るには、滑り出すという考え方だと乗れるようにはならないんです。

滑り出すのではなく、波の上に乗っかるイメージ

バーチカルプッシュは真下に力をかけることで、波の力がテールからノーズにスムーズに伝わるようにする動きです。結果的に、板は水平に近い姿勢を保ったまま滑り出せるのです。


■ メンタルのブロックを外そう

「乗れなかったらどうしよう」「また転んだら恥ずかしい」——そんな思いが、体に余計な力を入れてしまいます。

その結果:

  • 肩が上がる
  • 顔が下がる
  • 手が前に出すぎて前荷重に

そうなると、バーチカルプッシュは台無しになり、テイクオフの失敗につながってしまいます。

厚い波には“期待せず、気楽に素振り感覚で挑む”ことが成功のコツです。


■ 素振りトレーニングで感覚をつかもう

VSCでは「素振り練習」も推奨しています。これは、実際に波に乗らずに“テイクオフの動作”だけを練習する方法です。

波をキャッチするためのシュミレーションを実際に海で行うことを指します。

やり方は簡単:

  1. 乗れないくらいの厚いうねりに向かってパドリング
  2. 波が押してくる感覚を感じたら、そこでバーチカルプッシュ
  3. 板が押されて前に進む感覚を体に覚えさせる

波に乗る必要はありません。素振りの中で“押された瞬間”の感覚と体の反応を結びつけることがポイントです。

 


■ まとめ:うねりから乗るには“力”ではなく“タイミング”

うねりから乗るために必要なのは、強い筋力や深いドルフィンではなく

 「波に押される瞬間を感じて、そこで正しく動けるか」だけなんです。

浮力の高い板でも、少ない板でも、バーチカルプッシュができれば

  • 浮きすぎて進まない
  • ノーズが刺さる
  • 焦ってテイクオフで転ぶ

といった悩みが解消されます。

今年こそ「水平テイクオフ」をマスターしたい! そう思ったら、まずは厚いうねりに素振り感覚で挑むところから始めてみましょう。

バーチカルプッシュは誰でも習得できます。 波の力を信じて、力まず、リズムよく、自然に滑り出す感覚をぜひ体で感じてください!

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