初中級サーファーの方で「苦手な波」とされる一番難しい波質ですね。
掘れる波は得意ですか?
もし苦手でしたら、これからお伝えするたった一つのコツを実践してみてください。
掘れる波とは?
まず掘れる波の性質を覚えておきましょう。
掘れる波とは、波は沖から岸に向かって近づくにつれて崩れていくものですね。
ですがその崩れるタイミングや崩れる水の量などは「地形」や「うねり」によって変わります。
初心者の方が最も苦手とする掘れる波が出来る条件とは
・波の水の量が多い
・急激に浅くなる
という条件がそろっているはずです。
ちなみに、パワーはないけど早い波というのもあって、それの場合は水の量があまりない場合で急に浅くなる場合です。
早い波=掘れる波ではなく
掘れる波=早い波ではあります。
ややこしいですが
掘れないけど早い波はあるけど、掘れる波は確実に早い波になるという、掘れる波は”早い波”というカテゴリーの一部という感じです。
この辺はどうでもいい知識かもですが、私が知ってもらいたいのは、
【地形に対してうねりがどう当たるとブレイクするか?】
というところをイメージしてほしいんです。
掘れる波のブレイクを知る
この地形とうねりの関係性をイメージしていきましょう。
まずうねりというのは、はるか沖合から風に押された水が(バケツの水に息を吹きかけても起こるのと同じ現象)どんどん合体して大きくなっていきます。
波が大きくなる原理としては
・強い風に押されている
・長い時間押されている
この2つです。
そして水の量が多いという傾向のうねりは【強い風に押されている】という状態から発生した波が多いです。(これだけの要素ではないですが)
なので、台風のうねりなどは、同じサイズ感でもパワーが大きい場合が多いですね。
台風の時など、パワーもあって掘れる波を経験した方も少なくないと思います。
そして、パワーがある波というのは水の量が多いと表現するとわかりやすいのですが、水の量が多いということは、多くの水が一気に浅いところに当たると、一気に崩れていく状態になりますから掘れるパワーのある波に変化するということです。
その際に、急激に多くの水が急に浅くなる海底に当たるため【短時間でうねりが持ち上がる】という現象が起きるので掘れるということになります。
急激に波が持ち上がるということは、通常の波よりも時間がかからずにブレイクしていくので、掘れる波というのは早い波の部類にもなるんですね。
掘れる波でテイクオフするということは?
掘れる波でテイクオフするということは、波のキャッチもできるだけ早く、立つ動作もできるだけ早くということが求められます。
上級者の場合は、そもそもその2つのテクニックを持っているから掘れる波も乗れると思うかもしれません。
ですが、掘れる波が乗れるか乗れないかみたいに完全に2つに分かれるのではなく、上級者よりは劣るかもしれないけど「掘れる波も乗れる」という状態にしたいですね。
そのためにプロサーファーが行っている動作の中で、たった一つのコツを今からお伝えしたいと思います。
プロサーファーから学ぶ掘れる波の正しい立ち方
いくら苦手でも、波のキャッチが上手くなくても、今からお伝えする一つのことだけ意識してみてください。
いきなりプロの様にテイクオフは出来なくても、今まで「パーリングしていた波」で転ばなくなる確率は増えていくと思います。
転ぶ確率が増えていけば、苦手意識も徐々に薄れてきて『掘れる波は好き!』と言えるようになってくると思いますよ。
掘れる波が苦手な人はなにをやっているのか?
まず、掘れる波が苦手な人の傾向を探っていきましょう。
掘れる波が苦手な人は
『転んでしまう!』
そんな恐怖心が出てしまっていると思います。
そうなると『波が崩れる前に降りなきゃ!』と思って、波のキャッチから『早く降りたい!』など、波のトップから逃げるようにボトムを目指して降りてしまいます。
ボトムを目指したくなくても波に押されて降りて行ってしまう方がほとんどです。
その結果、急激に掘れる波の斜面がボードの反りと合わなくなり、ノーズから刺さってワイプアウトしてしまうという結果になります。
掘れる波というのは、波の内側の曲面が小さいので、ボードの反りと合わなければノーズから刺さってしまいますね。
上級者はそのノーズから刺さってしまうことを避けるために”あること”をしています。
掘れる波をテイクオフする上級サーファーがするあることとは?
その”あること”というのは
【頭を波のトップから離さない】
ということです。
何のことかイメージがつきづらいという方は、記事最下部の動画を見ておいて下さい。
テイクオフ時に波をキャッチした段階である頭の位置を
波のトップから離さないようにして、壁に張り付くようにして立ち上がるのです。
たとえば、皆さんがちょっとでも足を踏み外したら転げ落ちてしまうような崖に居るとします。
その崖に居る状態であれば、出来るだけ壁に張り付いていたいですよね。
壁から重心位置を離してしまえば、そのまま真っ逆さまに落ちていってしまうからです。
壁に張り付いた状態で、頭の位置を壁から離していくことなど恐ろしくて考えたくもないと思います。
上級者は”掘れる波で降りていく”なんてことはしません。
急激に掘れてくる崖のようなイメージですから、その崖の壁に張り付いて離れないという姿勢を取ります。
その姿勢こそが、
【波のトップから頭を離さない】
ということなのです。
波というのはどんどん掘れてくる
そもそも、波というのは基本的に岸に向かってどんどん角度が大きくなっていくのはわかると思います。
ということは、波を追いかけて、波と出会い、波に滑り出した場所からも、どんどん角度は増していく傾向にあります。
普通の波は、その波の角度が増していく速度が遅いので良いのですが【早い波】という部類の波は、その角度が増していく速度が速いということです。
たとえば、波に45度の角度で滑り出したとします。
通常だと、パーリングに至る限界角度が60度だとしても(角度は仮です)、その60度に達するのに10mはかかるとします。
ですが早い波という部類の波は、これが5mとか、下手すると3mとかで一気に角度が増してくるということでです。
ここも、一般の方が早い波が苦手な理由でもあります。
距離感や時間感覚が変わらない
上級者は波を見ながらテイクオフするので、波に合わせたタイミングや、波の角度の変化に合わせてテイクオフします。
ですが、一般の方で掘れた波が苦手な方は、波を見ないで勘でテイクオフしたり、角度差や時間感覚を持たずにテイクオフしてしまいます。
要は、良い波の時のタイミングでしか乗れないということです。
そして良い波というのは先ほど書いたように、ある程度の限界角度に達するまでに時間がかかります。
波というのは時間が経てば経つほど岸に向かって移動していきますから、通常の波だと滑り出したサーフボードは立ち上がるときには岸の方へ何メートルも移動しているということになります。
その方向感自体が掘れる波だとパーリングにつながるということに繋がっていきやすいんです。
波に合わせた行動が出来るかどうかの、テイクオフの応用が利くかどうかなんです。
前に出たくない掘れる波の立ち方
そこで、上級者が掘れる波に乗ろうとする場合、先に書いたように時間が少ないので波の移動量も少なくなります。
出来るだけ自分が前に出ないように早い段階で足入れを完結させる必要があります。
もちろん、足入れの速さなどもトレーニングや練習でカバーできますが、波よりも早く岸に向かうということがパーリングにつながることがわかっているので、出来るだけ波に張り付いて、波と同じ速度にしている間に立っているということになります。
そのた、色々とテクニックというの必要になってきますが、まずは頭を波から離さないという気持ちで立ってみてください。
フロントサイドは、頭を波のフェイスに近づけるように
バックサイドは、お尻を波のフェイスに近づけるように
そうすると、カラダはボードに対して横向きになりやすくなり、もしパーリングしてもボードと体は別に転ぶことが可能になりますので、転んだ時の危険性も極端に低くできます。
降りながら縦向きに立ってしまうと、ボードと一緒に巻かれるし、掘れる波というのは水深も浅いですから、体の長さよりも水深がない場合は、頭が海底についてしまい大けがに繋がったり、下手をすると命に係わる事故になる可能性もあります。
【降りながら立つ】
ということは、掘れる波を攻略することもできないですし、大事故の可能性もあるということです。
掘れる波は
【頭をフェイスから離さない】
このイメージで立ってみてください。
VSCでは掘れる波に対応した練習方法がある
VSCでは、そもそもの掘れる波や大きい波でも対応できる”バーチカルプッシュ”という波キャッチメソッドや、掘れる波でも素早く立ってライディング姿勢に移れる”サイドウェイズテイクオフ”という立ち上がりメソッドがあります。
VSCのメソッドは過去に3000人以上が受講して、今では自身の力でサーフィンを楽しんでいます。
メソッドが気になる方は、まずは無料のテイクオフ講座から始めてみてください。
サーフィンの基礎中の基礎ですし、テイクオフが出来なければ目的の波でライディングは出来ません。
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